誰でも手紙上手になれる【基本の形式】
手紙の基本構成は、前文・主文・末文・後付けの4つです。この流れを覚えれば、誰でも、読みやすくて失礼のない手紙を書くことができます。ではそれぞれの詳細を見ていきましょう。
前文・・頭語、季節のあいさつ、相手を気遣う言葉
「前文」とは、手紙の導入部分のこと。タテ書きの場合、「拝啓」などの頭語からはじまり、時候のあいさつ、そして感謝やお詫びなど相手を気遣う言葉へと続きます。ヨコ書きでは冒頭に「〇〇様」と相手のフルネームを加えてください。
拝啓 山々の緑も、雨に打たれて色濃くなりましたが 皆様におかれましてはお健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。
プライベート編(親しい方へのお手紙に)
さわやかな5月の風が心地よく感じられます。
街路樹の葉が青々と生い茂り、目にあざやかに映ります。
「頭語」は、文末に挿入する「結語」とワンセットで使います。たくさんの種類がありますが、日常的なやりとりなら頭語の「拝啓」と結語の「敬具」を覚えておけば十分です。
主文・・手紙の内容
手紙の内容の部分を「主文」と言い、「さて」「ところで」などの起語でワンクッションおいてから、用件を簡潔に書きます。
さて、このたびは、子どもの出産にお祝いを贈っていただき、ありがとうございました。
さて、このたびは支店長としてニューヨークへ御栄転されたとのこと、まことにおめでとうございます。
末文・・結びのあいさつ、結語
「末文」は、結びのあいさつと結語(頭語と対になる言葉)の2つからなります。結びのあいさつは、相手の健康や幸せを願ったり、乱筆・乱文のお詫びなど、思いやりの気持ちを添えてよい印象で手紙を締めくくる役割があります。
相手の健康や幸せを祈るあいさつ
・時節柄くれぐれもご自愛くださいませ
・ご自愛のほどお祈りいたしております
・お体をお大事になさってくださいませ
後付け・・日付、差出人、宛名
最後に手紙を書いた日付と、自分の名前、宛名(〇〇様)の3つを書きます。自分の名前は、タテ書きなら下詰めに、ヨコ書きなら右詰めに書くのがマナーです。
手紙を彩る楽しいアイディア
こだわりの切手
切手にはたくさんのデザインがあり、相手の好みや手紙の内容に合ったものを選べば楽しさ倍増!昔の切手も味わい深いものが多いので、引き出しの奥などを探してみてもいいですね。
マステやスタンプでプチDIY
何気ない茶封筒やシンプルな便箋があれば、マステやシール、スタンプなどでデコレーションしてみては?世界にひとつのキュートな手紙に、貰った人はきっと笑顔が広がるはず。
季節感をそっと同封
手紙と一緒に押し花や葉っぱを入れて、季節感を小粋に演出。おしつけがましくなく、貰った人がちょっぴり嬉しくなる小さなプレゼントです。
五感をくすぐる香り
手紙の封を切った瞬間、香りがフワッ。メッセージを読む前から、相手の優しい気遣いが感じられます。実はこれ、相手に思いを伝える方法として、平安時代から行われているアイディアなんですよ。
手紙が書きたくなる♪おすすめアイテムをご紹介
星燈社 ざらざら紙のレターセット
昔懐かしいわら半紙でできたレターセットです。暮らしの道具や食べ物、動植物など、ノスタルジックな和柄がたくさん揃っており、温かみたっぷり。
竹尾 白妙の文箱
中川政七商店と、紙の専門商社「竹尾」がコラボして生まれた本格的な文箱です。手紙をしたためる際、背筋がシャンと伸びるような心地よい高級感が漂います。
Lisa Larson(リサラーソン) 100枚レターブック
リサラーソンデザインの紙が100種類も収録されたレターブック。デザインだけでなく紙の質感もさまざまで、封筒にしたり便箋にしたり、自由に使って楽しめます。
ICO(イコ) レトロペン
お気に入りのペンを使って文字を書くのも、手紙の楽しみのひとつですよね。こちらはハンガリーで1970年代に大ヒットしたノック式ボールペンの復刻版。プチプラながら、書きやすさも可愛さも備えた優れものです。
倉敷意匠 お道具箱
筆記用具や切手、マステなど、手紙を書くのに必要なものをワンセットに。たっぷり収納でき持ち運びも自在なので、思い立った時に好きな場所で、いつでも手紙が書けます。
最後に。
いかがでしたか?
メールやSNSが普及する中、あえての手紙というのは、手がかかっている分貰った人の嬉しさはひとしおです。特に用事はなくても「元気にしてるかな?」「最近会ってないな」そんな時にも手紙がぴったり。ぜひ記事を参考に、心に残る素敵なやりとりをしてみてください♪
ポストを開けて手紙が届いていたら、しみじみとした嬉しさが込み上げてきますよね。その温かな気持ちは、メールやSNSではなかなか感じられません。たまにはじっくり時間をかけて、きちんと手紙を書いてみるのもいいものです。